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JIC ベンチャー・グロース・インベストメンツ株式会社が運営する、JIC ベンチャー・グロース・ファンド 2 号投資事業有限責任組合は Shinobi Therapeutics Inc.(本社:アメリカ、CEO:Daniel Kemp Ph.D.、以下、Shinobi Therapeutics)への出資を実行したことをお知らせいたします。
Shinobi Therapeutics は、低免疫原性 iPS 細胞由来免疫細胞療法の研究・開発を行う会社です。京都大学 iPS 細胞研究所(CiRA)の金子新教授がファウンダーであり、iPS 細胞由来 T 細胞療法の研究開発を進めてきたサイアス株式会社(本社:京都市)と、カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)の Tobias Deus 教授が発明した世界で最も先進的な免疫回避技術を持つ Evade Technology, Inc が合併して、2023 年に設立されました。Shinobi Therapeutics は、宿主の様々な免疫機構からの拒絶を回避できる iPS 細胞由来の他家 T 細胞プラットフォームを構築し、がん領域を皮切りに、自己免疫疾患を含む他の疾患領域への展開を目指します。
現在、患者自身の細胞を由来とする細胞療法は血液がんや難治性の疾患の治療において有望とされていますが、高い製造コストが障壁となり、多くの患者には届けられておりません。一方、他家細胞(*)由来の既製品の細胞療法を開発することで製造コストの削減が期待できますが、投与した他家細胞が患者の免疫機構により短期間で拒絶されてしまうという課題があります。
本投資の意義は、患者自身の様々な免疫機構からの拒絶を効果的に回避できる他家細胞のプラットフォームを開発し、世界中の患者に細胞療法の提供を可能にすることにあります。さらに、Shinobi Therapeutics はこのプラットフォームを活用し、免疫細胞以外への細胞療法への展開も計画しています。
本投資資金により、京都とサンフランシスコの拠点を軸に日米の人材や資本市場等を活用して、低免疫原性を付与した iPS 細胞由来免疫細胞療法の臨床開発を加速させます。さらに、日本の技術を用いた創薬ベンチャーのグローバルな成功事例を創出することで、日本のライフサイエンスにおけるベンチャーエコシステムの活性化に貢献します。
*患者以外の別の方の細胞
記載されている情報は、発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。
本件に関するお問い合わせ先
JICベンチャー・グロース・インベストメンツ株式会社
E-mail:info@j-vgi.co.jp